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14*この時から

検査中に異変が起こることはなく1時間程で検査は終了した

診察室に入るとMRI 画像を前に確認書にメモをしながら説明して下さった

          *

MRI 検査の結果 脳と脊髄に炎症性の疾患がある事

炎症にはウイルスや細菌による感染性と

原因不明で特発性の非感染性とがあり

その判断の為に髄液の採取を数回試みたが

eteの脊柱管が細く注射針が入らなかった為に採取出来なかった事

故に髄液ではなく血液検査からのみの判断になるがeteは後者であろうとの事

つまり自分自身の免疫異常による炎症

病名は「壊死性脳脊髄炎」

          *

紹介状に書かれていたようで眼の検査もして下さっていたが

やはり見えてはおらずそれもこの病気から来ているとの事

でも今となっては眼が見えないこともヘルニアもどうでも良かった

          *

eteのMRI 画像と健康な子の画像を比べながら説明が続く

健康な子に比べてeteの脳は明らかに白くなっていた

これが壊死

この病気に有効な薬は無く手術などで治せるものでもない

出来るのは免疫抑制剤のステロイドを投与し進行を抑制する事のみ

正直この後の先生の説明はあまり覚えていない

つまり為す術なく死んでしまうという事

それもさほど先の話ではないという事

はわかった

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説明が終わり待合室で待つ私達の元へようやくeteが戻ってきた

まだ麻酔から覚めきっていないeteを抱いて涙が止まらない私の横で

娘は何も言わずにeteを撫で眼を真っ赤にしながらも涙はこぼさなかった

eteの首と腰には髄液採取の為に四角く毛が剃られていた

それがあまりに綺麗な四角で短い毛がたわしのようにツンツンしていて

それを触りながら娘と2人少し笑った

母がこんなだと子供はしっかりしないとと思うのだろう…ごめんね

          *

待合室で会計を待っていると診察室から出て来た先生の元へ旦那さんが1人歩み寄った

私達から声は聞こえない距離

短い会話の後先生に頭を下げ戻って来たが何も言わなかった

何を聞いていたのかおよそ想像はついたけど聞くのが怖くて私も何も言わなかった

          *

今後お薬はかかりつけ医から処方される事になるので

今から向かうと会計で話すと先生からもすぐに報告しておいて下さるとの事

そのままいつもの病院へ

eteの病気との闘いが始まった

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